MINI WELL(ミニウェル)レディ
複数の距離にピントが合う「多焦点眼内レンズ」にも、さまざまな種類があります。
光学部デザインに着目すると、これまでは「回折型」「屈折型」の2種類が主流でした。そこに新たに「プログレッシブ型」として登場したのが、「ミニウェル・レディ」という多焦点眼内レンズです。
回折型・屈折型のレンズとは違い、中間距離~遠方までが“連続して”スムーズに見えるという特長を持ちます。ハロー・グレアが少なく、夜間の運転も比較的しやすいと、近年、注目度が高まっています。
ミニウェル・レディと他レンズとの比較
ミニウェル・レディは、中間距離~遠方まで、“連続して”良好な視力が得られます。近方はやや弱点となりますが、患者様のライフスタイルによっては、非常に優れた多焦点眼内レンズとなります。
遠方視力 | 中間距離視力 | 近方視力 | |
---|---|---|---|
ミニウェル・レディ | 連続して◎ | 〇 | |
3焦点眼内レンズ | 〇 | 〇 | ◎ |
2焦点眼内レンズ | 〇 | △ | ◎ |
単焦点眼内レンズ | いずれかの1つの距離で◎ |
ミニウェル・レディの3つの特徴
中間距離~遠方まで、“連続して”良好に見える
単焦点眼内レンズでは、近方・中間距離・遠方のうち1つの距離にピントが合います。また従来の多焦点眼内レンズでも、近方と遠方、中間距離と遠方、近方と中間距離と遠方といったように、2~3点でのみ、ピントが合います。
ミニウェル・レディでは、中間距離~遠方までの距離に“連続して”スムーズにピントが合います。良好な見え方になる距離が、点ではなく線になっているのです。また近方においても、ある程度の視力が得られます。
ハロー・グレアが起こりにくい
多焦点眼内レンズ全般のデメリットとして、夜間に光がまぶしく見える、光のまわりに輪ができる「ハロー・グレア」という現象が起こりやすいという問題がありました。
ミニウェル・レディは、このハロー・グレア現象が起こりにくい設計になっています。夜間に車を運転するという方も、適応となりやすい多焦点眼内レンズと言えます。
アクティブな生活を支えてくれる
中間距離~遠方までスムーズにピントが合うことから、パソコン作業からゴルフなどのスポーツまで、さまざまなライフスタイルにフィットしやすい多焦点眼内レンズと言えます。
動くものが見えやすい(距離感を掴みやすい)ため、アクティブな生活を送りたいという方は、ぜひ一度ご検討ください。
ミニウェル・PROXA
ミニウェル・レディの弱点として、中間距離~遠方と比べた場合、近方の見え方の低さがありました。
当院では、この弱点を補完するために「ミニウェル・PROXA」を併せて取り扱っています。ミニウェル・PROXAは、近方視力が強化されている(そのぶん、中間距離~遠方の見え方については、ミニウェル・レディよりやや劣ります)ため、優位眼(いわゆる「利き目」)にミニウェル・レディ、非優位眼にミニウェル・PROXAを挿入することで、両目で見た時に遠方から近方までスムーズな視界が実現可能となりました。
よし眼科では、多種の眼内レンズを取り扱っております。もちろん、ライフスタイルによっては、ミニウェル・レディ、ミニウェル・PROXAが適さないというケースもあります。患者様お一人おひとりに合った治療法・レンズを提案いたしますので、どうぞ安心してご相談ください。